ひとつだけ。

「チバの事?・・・・・・最も信頼できる奴。最も信頼できるし、尊敬してるし、カッコいい。あいつの横でずっとギター弾いてたいと思うからね。。。俺もチバを必要としているし、チバも俺を必要としているし。。。やっぱ横でギター弾いてると気持ちいいし。そういう事だよ」
先日来紹介しているロッキンオンに掲載されているアベフトシさん追悼の3万字インタビュー。その最後の方に出てくるのが、冒頭の文章です。「チバ」は、もちろんチバユウスケさんのことです。
これを読んだら、やっと少し、本気で追悼できそうな気がしてきました。こんな風に思える人と何年かでも過ごせたなら、生きていた意味は十分なのかもって思えたからです。いなくなってしまった事は淋しいし悔しいけど、アベさんはちゃんと生きたんだって、いまは少しだけ納得できそうです。
個人的な事ながら、先日、ある人を失いました。やはり大好きだったバンドのメンバーでした。とても受け入れられない出来事でしたが、アベさんの言葉を読んで、勝手に彼もまたバンドで音楽を残せるだけの仲間と出会い、十分に生きたのかもしれないと、ホントにほんのちょっとだけ思うことができました。
生きていると、まったくどうしようもないほど辛いこともあります。でも、そんなとき、一人じゃないって思えたら乗り越えられるんじゃないでしょうか。そして、実際、ゼッタイ誰かはあなたを思っていると思います。だから、その誰かを思い出して、乗り越えてほしいなと思います。
そんなことを考えていたら思い出した曲があります。タイトルは『ひとつだけ』。矢野顕子さんの名曲で、動画は清志郎さんとのデュエットです。
「悲しい気分の時もボクのコト すぐに呼び出して欲しいよ」
つまり、私からのメッセージは、これです。だから、大丈夫。ね。