満月。

きょうの夜、用があって札幌駅の南口に出たらノルディック世界選手権のファンパークを解体しているところでした。私が通り過ぎるとき、ちょうど大きなフラグがどさりと落とされて、一瞬、涙が出そうでした。
空にはま〜るいお月さま。私を見て、笑ってるみたいでした。
生きていくのは楽しいことばかりではありません。でも、それでいいのです。楽しいことばかりだったら、何がどう楽しいのかわかんなくなりますからね。何もない日々の中に、ひょっこり銅メダルとかがやってくるから感動もするわけです。楽しい時間が終わるたびに駄々をこねてはいけません・・・ということですね。
きのう紹介した川上弘美さんですが、彼女の本には「上手くいかない恋」を決然と生きて行く人たちが描かれています。ときに不倫だったり、相手がクマさんだったり・・・。それでも、恋をしているのはいいことなんでしょう。そこに差す光はキュリー夫人が見つけたときのラジウムみたいに、ほのかで、頼りないけれど、それでもたしかに光っています。真っ暗闇はイヤだけど、ちょこっと光ってくれるなら、私たちは、きっとそれで笑って生きて行けるのです。
月の夜には、RCサクセションの『多摩蘭坂』です。清志郎さんにしてはめずらしい叙事詩っぽい作品です。いうまでもなく、大変せつない一曲です。

BLUE

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